「営業職で働いてみたいけど、高卒でも採用してもらえる?」
「営業職はきついイメージがあるけど、自分にもできる?」
営業職は学歴不問で未経験者や若い人を積極的に採用しており、自分の頑張り次第で高収入を稼げる仕事です。高卒でも大卒と同様に大企業への就職にチャレンジできるので、学歴に不安を感じている人におすすめの職種と言えます。
今回は、高卒でも営業職で活躍できる理由や営業職に向いている人の特徴、おすすめの業界などを詳しくご紹介します。この記事を読むことで、高卒で営業職を目指すのに必要なことが分かり、自信を持って就職・転職活動を進められます。必ず役立ちますので、まずは、最後まで読んでみてください。
高卒でも営業職になれる主な理由3つ
最初に、高卒でも営業職で活躍できる理由を3つご紹介します。企業が営業職に高卒を積極的に採用する理由が分かります。
若さや人柄が武器になる
営業職は、若さや人柄が大きな武器になります。若い人のはつらつとしたエネルギッシュな印象や、親しみやすさを感じる明るい人柄はお客様に対して強力なアピールになるからです。
中でも、朗らかで聞き上手なタイプの人は、感じがよくてセールストークもスムーズに進み、「この人と契約したい」と好印象を与えられます。自然と契約獲得につながることからも、人物重視で採用されるのです。
学歴よりも実力主義
営業職は学歴よりも実力主義で評価される仕事です。あくまでも、営業成績で評価されるため、高卒でも十分に高収入を稼ぐことができます。
採用条件が高卒以上となっていれば、入社後に学歴が大きなハンデになることはないでしょう。ただし、入社後は営業成績がシビアに評価されることになります。前向きに努力し、営業成績を上げる認識が必要です。
特別な資格がなくても採用される
営業職は特別な資格がなくても採用されます。業界ごとに取得したほうがよい資格はあるものの、未取得でも、若さや人柄などを評価されれば、採用されないことはありません。
資格が必要な仕事については、入社後に働きながら取得を目指すことも可能です。未経験でも採用されれば、実務経験が必要な資格にも働きながらチャレンジできます。
営業職の仕事内容と営業マンに向いている人の特徴は?
ここでは、営業職の仕事内容と営業に向いている人の特徴を解説します。営業マンの仕事のイメージをつかみ、「どんなところが自分に向いているか?」という参考にしてください。
営業職の仕事内容
営業職の仕事は、大きく分けてルート営業・新規開拓営業・電話営業の3つがあります。
ルート営業
ルート営業は、既存客の巡回とフォローが中心になります。すでに取り引きがある顧客への営業になるため、自分で新規顧客を開拓する必要はありません。個人だけでなく、企業などの大口顧客も多くなります。
ルート営業で既存客を逃がさないためには、営業マンによる手厚いフォローが必要です。そのため、社会人としての常識やマナーが身に付いているほか、フットワークの軽さも求められます。ルート営業で成績を上げるには、顧客に気に入られることが重要です。
新規開拓営業
新規開拓営業は、新たな取引先を求めて自分の足を使って活動する営業スタイルです。ルート営業だけでは、いずれ先細りになる可能性もあり、企業が利益を出し続けるのは難しいといえます。そこで、新たな取引先を求めて、営業活動を行う必要があるのです。
とはいえ、他社との取り引きを自社に変更してもらうのは、簡単なことではありません。一度断られても、タイミングを見て再訪問するなどにより、タイミングを見ながら、上手にプレゼンする能力が求められます。また、第一印象が決め手になるため、清潔感があり朗らかな人が喜ばれます。
電話営業(テレアポ)
電話営業(テレアポ)は、見込み顧客のリストを使用し、電話をかけて商品やサービスの契約を促します。顧客の顔が見えないからこそ、話術だけで契約を取る必要があり、高いコミュニケーション能力が必要です。
直接顧客と対面せず、デスクに座りながら営業できるのがメリットですが、顧客が電話に出ない、電話に出ても冷たくあしらわれるといったことも多く、契約を取り付けるのは簡単ではありません。断られてもへこまず、気持ちを切り替えて仕事に取り組む姿勢が求められます。
営業マンに向いている人の特徴
営業はさまざまな商品やサービスを取り扱うことから、男性でも女性でも活躍できる職種です。営業に必要なスキルや知識は実際に仕事をしながら学んでいくことになるので、就職・転職では人柄が重視されます。
営業職で重宝される人柄として、以下の特徴が挙げられるので、自分がどれにあてはまりそうかチェックしてみましょう。
コミュニケーション能力が高い
営業で最も大切なスキルはコミュニケーション能力です。一方的なセールストークで終わるのではなく、お客様の声に耳を傾け、「どのような提案をすれば魅力を感じてもらえるか?」という視点でコミュニケーションを取ることが必須です。
また多くの人は、「せっかくなら、感じがよくて好感度の高い人と契約したい」と考えるもの。朗らかで話しやすい印象を与えるような表情ができる人は、自然と契約数が増えるので営業職に向いていると言えます。
目標に向かって努力できる
営業職には、目標に向かって努力できる人が向いています。営業職は、売上目標(ノルマ)があることが多く、達成できるように仕事を進めることが求められるからです。契約してもらうためには、しっかりリサーチし、お客様が求めているものを的確に見極める必要があります。こうした準備も、コツコツと取り組める人は、営業成績もよいものです。
また、失敗しても腐らず、どこがいけなかったのか素直に反省でき、次に生かせます。営業は一見して華やかに見えますが、実は地道に努力できる人が勝つのです。
体力や精神力がある
体力や精神力がある人は、営業マンに向いています。特に、外回りが主体になる営業スタイルでは、1日中歩き回ることも多く、強靭な体力が必要です。また、顧客に断られてもへこたれない精神力も、営業に必要といえます。
反対に、体力がなくて疲れやすい、精神的に落ち込みやすいといった人は、営業職の厳しさに耐えられない可能性があるでしょう。
高卒の営業マンでも稼げる?専門卒・大卒と比較
結論から言うと、高卒の営業マンでも十分に稼げます。営業職は実力主義・成果主義なので、頑張った分だけインセンティブ(業務評価によるボーナス)が給与にプラスされるからです。
また、営業職として活躍するために必要なスキルは、学校の勉強よりも個人の性格やこれまでの経験、実際の仕事の中で多く身に着けられます。高卒など学歴に関係なく稼ぎたいと思っている人にこそ、営業職は向いていると言えるでしょう。
ちなみに、一般的な企業の場合、学歴が高いほど基本給が高くなる傾向にあります。
基本給とは、インセンティブや交通費、残業代などの各種手当を含まない、基本となる給与のことです。
厚生労働省の調査によれば、学歴別の初任給(学校卒業後に初めてもらう月給)は以下の通りでした。
【学歴別初任給(令和元年)】
- 高卒:16.7万円
- 専門・短大卒:18.3万円
- 大卒:21万円
出典:厚生労働省『令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:1 学歴別にみた初任給』
高卒と専門・短大卒では1.6万円、高卒と大卒では3.3万円ほど初任給の差があります。
営業職でも「採用は学歴不問だが、初任給は高卒と大卒で異なる」というケースはあるので、応募する際にチェックしてみると良いでしょう。
もちろん、営業成績を上げてインセンティブが増えれば収入は増えます。できる営業マンと認められれば、高卒であっても学歴に関係なく、基本給のアップ(昇給)や昇進が狙えるのが営業職の大きな魅力です。
高卒での営業職におすすめの業界を紹介
高卒で営業職を目指すのであれば、未経験者や若手を積極採用している不動産業界・保険業界・自動車販売業界が特におすすめです。
不動産業界
不動産業界の営業職は、アパートやマンションなどの集合住宅や一戸建てなどの個人向け物件、商業施設やオフィスビルなどの事業用物件の売買や賃貸の契約を取り付けます。
1件当たりの契約金額が大きく、契約が取れたときの評価がダイレクトに給与へ反映されるため、高卒であっても高収入を稼げる、早期に出世コースへ乗るといったことが可能です。
ただし、繁忙期には多くの案件を短時間にこなすことになり、フットワークの軽さや体力が必要になります。
保険業界
保険業界は、主に個人向けに保険商品を販売するケースと、法人向けにルート営業を行うケースがあります。
保険業界は覚えることが多く、法律の改正時などには、その都度新しい知識を学ぶ必要があるため、向上心の高い人が喜ばれます。また、契約後にもきめ細やかなサポートが必要とされることから、「人と接することが好き」「お得意様を大切にしたい」という人や女性が多く活躍しているのが特徴です。
自動車販売業界
自動車に興味がある人におすすめなのが自動車販売業界です。「自分の好きなものを仕事にできる」という点で大きなやりがいを感じられますし、セールストークも弾むでしょう。
中でも、大手メーカー直営ディーラーは給与水準が高く、高卒でも高収入を稼ぎやすいのでおすすめです。なお、自動車は単価が高く、客層も幅広いことから、好成績を上げるには自動車に関する豊富な知識のほか、高いコミュニケーション能力やフットワークの軽さ、誠実さも必要です。
高卒営業職でより高収入を目指すポイント
高卒営業職で、より高収入を目指すためのポイントをご紹介します。
仕事に直結する資格の取得
高卒営業職で高収入を目指す方法として、仕事の専門性を高めることが挙げられます。仕事への取り組みが評価され、昇給につながります。具体的には、仕事に直結する資格を取得するとよいでしょう。企業によっては、特定の資格を取得すると資格手当が支給されます。
たとえば、不動産業界なら宅建士や管理業務主任者、保険業界ならFP(ファイナンシャルプランナー)、自動車販売業界なら普通自動車第二種免許などがおすすめです。なお、どんな業界・業種でも、普通自動車第一種免許を取得すると、仕事で営業車を運転できることから、仕事の幅が広がって就職・転職に有利になります。
実務経験を重ねて高収入転職にチャレンジする
働きながら実務経験を重ねて、高収入転職にチャレンジするのもおすすめです。営業職は、未経験でも採用されやすいとはいえ、当然ながら実務経験がある人材が重宝されます。実際に、同じ仕事内容であっても、未経験者と経験者とでは、採用条件が異なるものです。
一つの職場に長く勤務することにこだわらないのなら、転職によるステップアップを前提にして働いてみましょう。働きながら専門知識を学び、実務経験を重ねることで、企業が欲しがる人材になり、希望条件で転職できるようになります。営業職の転職に強いエージェントに登録し、よい求人があったらすぐに動けるようにしておきましょう。
まとめ
高卒者は、未経験でも若さやポテンシャルを買われて営業職に採用されます。営業職は学歴不問で実力主義であり、よい成績を残すほど給与に反映されるため、やりがいがありおすすめです。
実際に、不動産業界・保険業界・自動車販売業界などは、営業職の採用を学歴不問や高卒以上を条件に積極的に採用しています。よい求人があったら、どんどん採用試験にチャレンジしてみてください。
さらに、高収入を稼ぐには、仕事に直結する資格を取得するなど、営業職として求められる部分を磨いていくことが大切です。同時に、働きながら実務経験を重ね、よりよい条件の職場に転職することも考えてみるとよいでしょう。