フリーターから正社員になるのは難しい?おすすめの就職先・職種を紹介!
フリーターから正社員になるのが難しい理由とは そもそも、なぜフリーターから正社員になるのが難しいと言われているのでしょうか。 具体的な理由を4つの項目に分けて紹介します。 ①社会人としての経験が乏しいと思われる 正社員としての就業経験がないフリーターの場合、責任のある仕事に取り組んだ経験がないと面接官に判断されて採用を見送られることがあります。 アルバイトや派遣の仕事を組み合わせて働くフリーターの場合、雑務や単純作業といった仕事を任せられるのが一般的です。しかし、この働き方だと正社員のように一から企画を立ち上げる、仕事を管理するといった業務を経験できません。 そのため「中途採用で経験が乏しい人材を入社させるべきなのか?」と思われて不採用にされるケースがあるのです。もちろん、バイトリーダーや新人教育の経験があるフリーターの方もいるでしょう。そういった場合は面接で積極的にアピールしていきましょう。 ②仕事に役立つ資格・スキルが不足している フリーター期間中に資格勉強やスキル習得に力を入れていなければ、会社員として働くスキルが不十分だと判断される場合があります。なぜなら、正社員として働く人たちの多くは、資格・認定証など能力を証明できる証を持っているからです。 正社員として働いた経験もなければスキルもないという状況下で、会社に役立つ人材だと判断される可能性は高くありません。資格の有無で採用率が大きく変化するため、フリーター期間中に勉強や資格取得に力を入れていない人は、正社員になるのが難しくなると言われています。 ③「すぐ辞めてしまう」などマイナスイメージを持たれがち 複数のアルバイト・派遣をこなしているフリーターは「入社してもすぐに辞めてしまう」というイメージを持たれる傾向にあります。参考として、厚生労働省が公開しているフリーターの印象調査を以下に掲載しました。 出典:厚生労働省「平成30年若年者雇用実態調査の概況」 フリーターにマイナスの評価をもつ企業が1〜2割程度いる一方、プラスの評価をもつ企業は1割未満です。 例えば、急にきつい仕事を始めて耐えられるのか不安だと思われたり、せっかく仕事を教えても辞められるかもしれないと思われたりと、フリーターという印象に不安を感じて面接で落とす場合があるようです。 ④就職活動のノウハウがない フリーターから正社員になるのが難しいと言われるのは、単純に企業からフリーターに対する印象がよくないというだけではありません。 実は、フリーター本人に就職活動のノウハウがないことも原因です。 例えば、今まで就職活動をした経験がないフリーターの場合、正社員採用の場での面接・服装に関するマナーが不十分であることも考えられます。 アルバイト・派遣の面接と同様に考えて気を引き締めずに面接を受けた結果、評価が悪く落とされるといったケースもあります。フリーターから正社員になる際には、事前にマナーを学び、面接対策に取り組むことが重要になると覚えておきましょう。 新卒・フリーターによる就職率の違い フリーターから正社員になるのが難しい理由を深掘りするため、新卒とフリーターにおける就職率の違いを整理しました。 新卒から正社員への就職率 厚生労働省が発表した「大学等卒業者の就職状況」によると、大卒で新卒から正社員を目指す人たちの就職率は、97.3%と高い数値が出ています。 就職が困難だった氷河期世代の時とは違い、大卒で新卒の場合は正社員になるのは難しいことではないという結果になりました。近年では少子高齢化といった影響もあり、経験と知識を持つ大学卒業生を求める売り手市場になっていることも就職率が高い理由だと考えられます。 フリーターから正社員への就職率【男性・女性別】 独立行政法人 労働政策研究・研修機構が発表した「大都市の若者の就業行動と意識の変容」の調査によると、フリーターから正社員になる人たちの就職率は次の通りです。 男性68.3% 女性62.0% 新卒から正社員になった大学生に比べて3分の2の人たちしか就職に成功していません。おそらく新卒の人たちよりも年齢が上であること、スキルと年齢が釣り合っていないことなどが、就職率に影響していると考えられます。 以上より、新卒・フリーターを比べると、フリーターから正社員になるほうが就職難易度が高いです。新卒と比べて年齢・スキルにハンディキャップがあるため、正社員を目指すのであれば、就職支援サービス等を利用して就職対策に取り組むことが重要でしょう。 何歳までにフリーターから正社員になるべき? フリーターから正社員を目指すときに「何歳までに正社員になるべき?」と気になっている人も多いはずです。 結論として、フリーターの方たちは34歳までに正社員になるべきだと考えられています。なぜなら、厚生労働省が示すフリーターの基準が34歳を上限としているからです。 出典:厚生労働省「未就職卒業者数の推移」 現在、34歳を超える人たちは、フリーターとして定義されていません。働き方が変わるわけではありませんが、フリーターという肩書を名乗りにくくなるため、34歳までに正社員を目指すべきだと言えます。 ただ、34歳までフリーターでいて良いわけではありません。年齢が上がるごとに正社員として就職しにくくなるのも事実です。もし正社員を目指すのなら、20代のうち遅くとも30歳までに動き出すことをおすすめします。 フリーターから正社員になる方法 フリーターが正社員になるのは「難しい」と言われていますが、正社員に「なれない」わけではありません。 フリーターとして働いている人の場合、働く環境や人間関係によって複数の選択肢があります。参考として、フリーターから正社員になる方法を4つまとめました。 現在の職場で正社員登用してもらう 働いている職場に「正社員登用制度」があるのなら、制度を活用してみてはいかがでしょうか。正社員登用制度とは、以下に示す働き方をしている人たちを同じ職場・会社で正社員採用する制度のことです。 パート アルバイト 契約社員 正社員登用制度は、厚生労働省が定める「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律」でも説明されている正式な制度です。例えば次のような基準を満たしていれば、正社員になれるかもしれません。 一定期間勤続している 勤務態度・業績が良い 上司から推薦を受けた 登用試験に合格する また、企業によっては登用試験を実施している職場もあります。現在の職場で登用してもらえる場所がないか調べる、新しく正社員登用を実施している職場を探してみるのが良いでしょう。 友人・知人から就職先を紹介してもらう 企業によっては、手軽かつ信用性の高い人材採用方法として「リファラル採用」を実施している場合があります。 リファラル採用とは、正社員として働く人が推薦・紹介によって人材を集める採用方法のことです。友人や知人を対象としてリファラル採用することが多いため、身近に正社員の友人・知人がいるのなら、採用枠がないか聞いてみてはいかがでしょうか。 また、リファラル採用は正社員である人物から「お墨付き」をもらえるのが魅力です。友人からの紹介という責任はありますが、通常の就職活動よりも採用されやすくなります。 就職エージェントを活用する 「就職活動を始めることに不安を抱えている」「動き方がわからない」という人は、就職エージェントを活用してみるのがおすすめです。 就職エージェントは無料で就職をサポートしてくれる機関であり、次のような高品質な支援を受けられます。 就職先の紹介 履歴書作成支援 面接練習 あなたの性格や得意分野をもとに就職求人を見つけてくれるほか、就職活動の知識・ノウハウを身に付けられるのが魅力です。就職のことをプロに相談したいのなら、ぜひ就職エージェントを活用してみてください。 フリーターから就職しやすい業界・職種を選ぶ 企業制度や人間関係としての”つて”がなく就職先選びで困っている方は、フリーターから正社員になりやすい業界を探してみるのがおすすめです。例えば、次のような会社はフリーターでも就職しやすいと言われています。 未経験OKの職種 夜間勤務の多い職種 人手不足で困っている業界 業界・職種の詳しい情報は、次項で解説しています。就職先選びから始めたい方は、合わせて確認してみてください。 フリーターから正社員になれる職業求人先一覧 フリーターから正社員になるのが難しいと言われる中、フリーターの方でも採用されやすい就職求人先が複数あるのも事実です。例えば、以下に示す職業は、人材不足の影響から未経験者OKの傾向があります。 販売、サービス職 営業職 軽作業系 清掃業 技術・エンジニア職 建設業 介護・保育士 もちろん、すべての求人で即採用されるわけではありません。最終的には就職活動時に見られるマナーや人間性で判断されるので、あくまで就職先の一例であると覚えておきましょう。 フリーターから正社員を目指す際に注意すること フリーターから正社員を目指す際に注意すべきことが3つあります。これから就職活動を始める方は、事前に注意点を理解したうえで動き始めましょう。 離職率が高い会社に注意 正社員を目指す際には、応募する前に求人先の離職率を調べてください。なぜなら、離職率が高い会社は、待遇が悪い、労働時間が長い、人間関係が良くないといった理由から、就職しても辞めてしまうパターンが多いからです。離職率のリサーチ方法を以下にまとめました。 企業HPを確認する 応募企業の人事担当者に直接聞く 口コミサイトを活用する SNSを活用する 就職エージェントを活用する もし具体的な離職率を調べたいのなら、就職エージェントに確認するのが簡単です。入社後に後悔しないためにも、必ずチェックしておきましょう。 収入の変化に注意 フリーターから正社員になりたいのなら、収入の変化にも気を付けてください。 一般的に収入の高さは「フリーター<正社員」だと考えられています。しかし、就職先によっては賃金が低く、フリーター時代よりも収入が低くなるケースがあるのです。 そのため、求人情報をチェックする際には、必ず次のポイントをすべて確認してください。 基本給 時間外労働 賞与・昇給 手当(役職・住宅・移動) 将来性を見据えて求人を選ばないと「正社員になれたけれど生活が厳しくなった」という失敗パターンが生まれるかもしれません。正社員になることを目的とする以上に、将来の安定性を考えて就職先を検討しましょう。 就職活動の難しさに注意 フリーターの場合、新卒の人や若い人たちと比べて、就職活動が難しくなります。例えば年齢の問題もあるほか「年齢・給与・学習」のバランスが成り立ちにくいのが問題です。 企業側としても、年齢相応の給与を与え対という気持ちがありますが、一方で、経験やスキルが乏しいため、相応の給与を与えられないというジレンマが生まれます。結果として、フリーターよりも新卒、若手人材を優先することから就職活動が難しくなるのです。 これから就職活動をスタートする人は「就職活動は難しいものだ」と理解したうえで動き始めてください。また、どうしても成功させたいのなら、就職活動エージェントといったプロに相談するのがおすすめです。 まとめ フリーターから正社員になるのが難しいと言われているのは、スキル・経験不足やフリーターという働き方のイメージが関係しています。新卒や若手人材と比べて、就職難易度が高くなることに注意してください。 ただ、絶対に就職できないわけではありません。正社員登用制度やリファラル採用、就職エージェントを活用するといった選択肢があるため、自分に合う方法で正社員への道を切り開きましょう。