「営業職をやってみたいけど、未経験でも採用してもらえる?」
「何歳までなら、未経験でも営業職に採用してもらえる?」
営業職はさまざまな業種で求人があり、その多くが未経験者歓迎・学歴不問です。
取り扱う商品やサービスも多様であるため、体力がある20代の若手が積極的に採用されるだけでなく、これまでの社会人経験や個人のスキル・知識を生かせる30代~40代も未経験から営業への転職は可能です。
営業職は未経験でも働きながら実績を積めば高収入を得られるため人気があります。女性営業職もたくさん活躍しており、家事や育児などと両立したいといった人にもおすすめです。
今回は、未経験でも営業職に採用されるポイントや活躍できる人の特徴、採用されやすい業界などを詳しくご紹介します。営業職で活躍する自分を想像しながら、読み進めてみてください。
未経験でも営業職になれる!特別な資格は必要?
営業職は、未経験でもやる気やポテンシャルの高さを重視して採用されるため、一般的には学歴不問で、特別な資格は必要ありません。
業界によっては必須となる資格があっても、未経験で入社して働きながら取得を目指せるのが、営業職のメリットです。
また、資格や経験がなくても、業界や取り扱うサービスに関する知識や興味があると歓迎されます。
なお、外回りの営業の場合、移動手段として普通自動車免許が必要なこともあります。
都心部では電車移動なので不要、電話やWeb上での商談が中心なので必ずしも必須ではないなど、会社によって対応が変わるので募集要項をご確認ください。
営業職ってどんな仕事?
営業職は、顧客が求める商品やサービスを提案し、購入してもらう仕事です。取り扱う商品やサービスによって異なりますが、以下のような分類や営業方法があります。
営業職の種類
営業職は、大きく分けて「メーカー営業」「商社営業」「代理店営業」の3つの種類があります。
メーカー営業
メーカー営業は、自動車や家電など、自社で生産した製品を顧客に紹介・販売します。
また、自社の技術部門や生産部門との調整などを行うことも重要な役割です。自社製品の特徴を熟知し、顧客にとってどんなメリットがあるかを効果的にアピールすることが求められます。
商社営業
商社営業は、他社から仕入れた商品を、自社の取引先の企業に紹介・販売します。商社はメーカー営業と異なり、自社で生産する機能を持たないため、取り扱う商品はすべて他社製となります。
多種多様な分野を取り扱う商社は総合商社、食品など特定の分野を取り扱う場合は専門商社と呼ばれています。
商社では、仕入れ価格と販売価格の差が自社の利益となります。商社営業として活躍するには、常に時代の先を読み、どんな商品の需要が高いかを察知することが必要です。
代理店営業
代理店営業は、スマホなどの通信機器や保険商品など、自社製品を取り扱う代理店の開拓やフォローを行います。
成果を上げるには、新たに代理店を新規開拓して販売ルートを拡大することが大切です。また、既存の代理店に適切なフォローを行い、成果につなげる必要があります。したがって、人の話によく耳を傾け、ニーズをくみ取ることが求められます。
営業方法
営業職は、大きく分けて新規開拓営業とルート営業の2つの営業方法があります。
新規開拓営業
新規開拓営業は、まだ取引実績のない顧客に対して、自社の商品やサービスの購入をすすめる営業方法です。市場調査などで得た見込み顧客リストを使用し、直接アポイントを取ったり電話をかけたりします。
頑張った分だけ評価されて年収にも反映されるため、とてもやりがいがあります。ただし、契約を取るためには、自ら積極的に動いて売り込む必要があり、フットワークの軽さや断られてもへこたれない強い精神力を持った人におすすめです。
ルート営業
ルート営業は、既存顧客に対して、ニーズをくみ取って商品やサービスの購入をすすめる営業方法です。ルート営業は、企業や大口の個人客が多くなります。
新規の顧客を開拓することがない一方、既存顧客に対して手厚いフォローを行い、信頼を深めることが必要です。したがって、きめ細やかな配慮ができる人が向いています。
未経験者は営業職に何歳まで採用される?働き続けられる?
営業職は、自分に合った職場であれば40代~50代でも採用され、活躍できます。
雇用機会均等法が改正された平成19年10月以降、求人に年齢制限を設けることは原則として禁止されました。
とはいえ、「営業は体力仕事」というイメージがついて回るように、営業職は20代~30代(35歳まで)などの若手が積極的に採用される傾向にあるのは事実です。
35歳以上や40代~50代の場合、営業職は未経験であっても前職の経験が評価される職場であれば活躍できるでしょう。
営業職は、年齢より本人の人物評価の高さが重視されて採用されます。年齢を気にして求人に応募しないのは、自ら採用されるチャンスを逃していることになります。
また、営業職の場合、「営業マンとお得意様とのお付き合い」といった顧客や会社との信頼を築くことで年齢に関係なく働き続けられます。後進の育成も業務に含まれるので、管理職経験者はより重宝されると言えるでしょう。
営業職がきついと言われる理由は?
営業職がきついと言われる理由は、主に「体力」「精神力」「ノルマ」の3つです。
営業職は、体力や精神力が足りないと、仕事に付いていくことができずに「きつい」と感じることがあります。また、営業職は一定のノルマを課されることが多く、思ったように成績が上がらないと、ハードワークになりがちなことも事実です。
しかし、反対に、体力や精神力があれば、経験や年齢に関係なく、営業職として長く働くことが可能です。また、成績次第では、定年後も契約社員などで再雇用されて働き続けられるケースもあります。
なお、近年では、勤務時間が柔軟な時短勤務を利用し、家庭と仕事を両立している女性営業職も増えています。また、体力が心配な場合は、電話営業が主体の営業職を検討してみるとよいでしょう。
女性でも営業職で活躍できる
女性向けの商品やサービスを扱う業界では、以下のような理由から、女性営業職が重宝されます。
- 明るく朗らかな雰囲気を持ち、親しみやすい
- コミュニケーション能力が高く、顧客のニーズをつかみやすい
- きめ細やかな配慮ができる
- 女性ならではの視点があり、顧客から共感されて売上につながりやすい
特に、住宅リフォーム業界や保険業界など、アフターフォローが必要な業界では、多くの女性営業職が活躍しています。実際に、女性営業職は固定客をつかむのが上手で、顧客と長い付き合いができるものです。
営業職に向いている人の特徴は?
ここでは、営業職に向いている人の特徴を具体的にご紹介します。自分が営業職に向いているかどうか参考にしてください。
明るく朗らかでコミュニケーション能力が高い
営業に向いている人の特徴として、明るく朗らかでコミュニケーション能力が高いことが挙げられます。
顧客との会話から上手にニーズを聞き取ることができ、「この人から購入したい」と感じてもらえるからです。また、持ち前のコミュニケーション能力の高さで、クレームが来ても臨機応変に対応することで、ピンチをチャンスに変えることができます。
きめ細やかな配慮ができる
きめ細やかな配慮ができる人は、営業職に採用されやすいといえます。
営業職は、商品やサービスを販売して終わりではありません。特に、保険や住宅・自動車といったものは、販売後の手厚いアフターフォローが必要です。実際に、こうした業界では、きめ細やかな配慮ができることで、女性営業職が多く活躍しています。
前向きで計画性が高い
前向きで計画性が高い人は、営業職に向いています。
ノルマ達成のためには、思ったように成果が出なくてもあきらめずに現状把握を行い、問題解決に向けて対策を練ることが必須だからです。
「どうしたら目標を達成できるか」という視点で、いつまでに・どれぐらいの売上を上げるべきか、常に数字を意識して計画的に仕事を進める必要があります。売上金額の多さだけでなく、利益率までしっかり計算できる人は、企業にとって貴重な人材といえます。
体力や精神力がある
体力や精神力がある人も、営業職に向いています。一般的に、営業職は、オフィス内にとどまらず、外回りが主体となり体力が必要になるからです。
また、契約が取れなかったり顧客から理不尽なクレームが来ても、気持ちを切り替えて冷静に対処できる精神力の強さも必要です。学生時代にスポーツに打ち込んでいた人が採用されやすいのは、体力や精神があるなどの点で、営業職に向いていると判断されるからです。
営業職に未経験者を積極的に採用している業界3つ
営業職に未経験者を積極的に採用している3つの業界について、詳しくご紹介します。
IT業界
IT業界では、営業職に未経験者を積極的に採用しています。IT業界は業界自体がまだ若く、常に新しい知識と技術の習得が常に必要になることから、未経験者でも採用されやすいのが特徴です。
また、経験や学歴よりもやる気やポテンシャルを高く評価し、自社でじっくり育てていく風潮があります。未経験者でも頑張りによってよい成績を残せるので、積極的に検討してみる価値があるといえるでしょう。
保険業界
未経験で営業職をやってみたいのなら、保険業界もおすすめです。保険業界は、法律などの知識を含めて仕事で覚えることが多くなります。そのため、未経験者でも新しい知識を貪欲に吸収しようとする人や、やる気がある人やコツコツとまじめに取り組む人などを積極的に採用しています。
また、保険業界は契約後のアフターフォローが重要なことから、きめ細やかな配慮ができる人などが特に喜ばれます。実際に、女性営業職が多く活躍しており、フレックス勤務制度や時短勤務制度などが整っている企業も多く見られます。
不動産業界
不動産業界も、営業職に未経験者を多く採用している業界です。不動産業界は競合他社が多く、契約を取るためには、フットワークの軽さや目標管理能力の高さなどが求められます。そのため、目標に向けて地道に準備し、すぐに実行できる人におすすめです。
不動産業界は、取引金額が大きいため、未経験者でも契約件数に比例して高収入を得ることができます。一方で、完全な実力主義・成果主義であるため、契約が取れないときついと感じることがあるでしょう。
営業職への就職・転職はエージェントの活用がおすすめ
未経験者が営業職に就職や転職を希望する場合は、転職エージェントを活用するのがおすすめです。
転職エージェントを活用すると、幅広い求人から希望の条件に沿って選ぶことができます。中には、未経験者を積極的に採用している企業からの求人も多くありおすすめです。求人先の特徴や社風などが応募する前に分かり、万全の準備ができます。
また、人気の非公開求人にも応募できることもメリットです。非公開求人は、大手企業などで採用条件がよいことが多く、特に狙い目といえます。
さらに、採用に向けて手厚いサポートを受けられるのもおすすめの理由です。たとえば、・応募書類の書き方や面接でのアピール方法などを丁寧にアドバイスしてもらえます。また、未経験者ならではの悩みや困りごとなどを相談できるため、メンタル面でも心強いことでしょう。
まとめ
多くの企業が、営業職に未経験者を積極的に採用しています。「未経験だから採用してもらえないのでは」と考えず、よい求人があったらどんどんチャレンジしてみてください。
未経験であっても、やる気やポテンシャルの高さ、コミュニケーション能力の高さを面接でアピールしましょう。採用されるには、面接官へ「一緒に働きたい」「営業職として自社で育てていきたい」と感じさせることが大切です。
なお、理想の条件を満たす求人を探すには、未経験者の営業職就職に強い就職・転職エージェントをうまく活用することがおすすめです。数多くの求人から条件に合ったものを選べるだけでなく、応募書類の書き方や面接のコツなど、有益なアドバイスをもらえます。