「夜職経験者は昼職へ転職するのって難しいのかな?」「昼職の経験や資格がないと転職できない?」
夜職は一般的に偏見の目でみられやすく、経歴を隠したい人も多々いるでしょう。
夜職しか経験がなくて昼職への転職が不安、という人も安心してください。夜職で身に着けた接客スキルを歓迎する昼職も多いです!
そこで、本記事では昼職へ転職を検討している人へ向けて、おすすめの昼職を男女別に紹介します。
また、夜職上がりで昼職への転職に成功した筆者が、昼職への転職を成功させるポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてくださいね!
夜職から昼職の転職は難しい?|元夜職経験者が解説
夜職から昼職への転職は難しいものではありません。
その理由は3つあります。
- 昼職の求人数の増加
- 夜職経験者を積極採用している企業もある
- 夜職経験者に強い転職エージェントがある
元夜職経験者の筆者が実際に感じたことを、体験談とあわせて解説していきます。
昼職の求人数は増えている
厚生労働省の「一般職業紹介状況令和5年2月分」によると、
2月の有効求人数は約2,623万件であり、前月より0.8%(6万件)増加しました。そのうち新規求人数は、前年2月と比較して10.4%も増加しています。
なお有効求人数とは、ハローワークに登録された求人のうち、当月の新規求人数と前月の繰り越しで募集中の求人数の合計です。
とくに増加しているのが宿泊業・飲食サービス業で、2019年末から猛威をふるっていたコロナの影響が落ち着いたことで、求人数は37.2%も増加しています。
つまり、キャバクラやスナックなどで働いていた方は、これまでの夜職でつちかった接客スキルを存分に発揮するチャンス!
もちろん、昼職全体で求人数が増えているので、夜職から自分の興味のある業界へと転職を目指す人にとっても良い時期に来ていると言えるでしょう。
夜職経験者を積極採用している企業もある
昼職に転職を考えている人は驚くかもしれませんが、夜職経験者を積極採用している企業はあります。
なぜなら夜職の経験者は男女ともに接客業務を多く経験していることから、相手の声をしっかりと聞くヒアリング力などを含めたコミュニケーション能力に優れていると評価されるからです。
筆者も昼職に転職した際に、自分では当たり前と思っていたコミュニケーション力を高く評価され、転職活動をはじめてすぐに販売サービス業に採用され、短期間で昇給した経緯があります。
ほかにも、指名により収入が変動する成果主義を経験している夜職経験者は、未経験歓迎の求人が多い営業職において、営業経験者として歓迎されます。
営業職には自分を売り込むスキルが求められ、成果主義という夜職と近い仕組みがあるためです。
このように夜職経験者は、昼職でも通用するハイレベルなスキルを自然と身につけているため、企業も積極採用する傾向にあります。
夜職経験者に強い転職エージェントを活用
夜職からの転職|男女別おすすめ昼職3選
ここでは、夜職からの転職において男女別におすすめの昼職3選を紹介します。
同じ夜職といえど、男性と女性では身につけているスキルが異なりますし、活かせる職種も変わってきます。
今回紹介する昼職は、どれも特別な資格やスキルを必要としない職でピックアップしましたので、ぜひ転職活動の参考にしてくださいね!
男性におすすめの昼職3選
男性におすすめの昼職は下記の3つです。
- 飲食サービス業
- 営業職
- 介護職
まず飲食サービスは夜職の接客経験が活かせるので、今までと業務の違いを大きく感じることがないためおすすめです。
また、営業職も夜職でつちかった高いコミュニケーションスキルを発揮できますし、商品やサービスに関する知識は働きながら身に着けるので未経験でも問題ありません。
そのうえ営業職は歩合で給料が変動するケースも多いため、夜職で鍛えた向上心やメンタルを大いに活かすことができます。
最後の「介護職」は、高齢化社会である日本において常に人不足な業種のため、転職しやすい職です。
夜職は自分より年齢が上のお客様を接客する機会が多いため、高齢者とのコミュニケーションにおいても、夜職の接客経験が活かされるためおすすめです。
女性におすすめの昼職3選
女性におすすめの昼職は下記の3つです。
- 接客業全般
- ブライダル業
- インストラクター
多くのお客様を接客してきた女性が、夜職の経験をもっとも活かせるのは接客業全般です。接客業は資格やキャリアを問われにくい職種なうえに、自分の力量次第で評価を得やすいため、今までの業務と大きな違いを感じにくいメリットがあります。
次にブライダル業ですが、代表的な職種としてウェディングプランナーがあります。ウェディングプランナーは、初心者歓迎の求人情報も多々ありますし、数度にわたってお客様と打ち合わせするため、夜職の接客が活かしやすい職なのでおすすめです。
また、インストラクターも未経験歓迎の求人情報が多く、特別な資格やスキルは必要ありません。
専門知識は転職してから身につければ大丈夫です。
とくにインストラクターは人に指導する仕事ですので、夜職で身につけたコミュニケーションスキルを活かしやすい職といえます。
夜職経験しかなくても大丈夫!履歴書の書きかた
夜職経験しかなく、履歴書に何も書けないと悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
たしかに書きにくい部分はあるかもしれませんが、夜職は立派な職種です。
履歴書に書くポイントをお伝えしますので、堂々と記載し企業に提出しましょう!
- 嘘は書かない
- 自己PRは夜職で身につけたスキルを書く
- 志望理由は熱意をもって明確に書く
嘘は書かない
履歴書に記載された学歴や職歴が事実と異なる場合、経歴詐称となり、採用されたとしても内定取り消しや解雇になることがあります。
よって、履歴書などの応募書類には「高校中退だけど高卒と記載」といったような嘘は書かないようにしましょう。
どうしても職歴に夜職と書きにくい場合は、「キャバクラ勤務」と書かず、「接客業」のように業種を書くことも可能です。
ただし、面接の際に細かく聞かれた場合は正直に答えることを推奨します。
ちなみに筆者が夜職から昼職に転職した際は、履歴書にキャバクラの黒服と事実を記載しました。誰かに恥じるような仕事はしていませんでしたし、夜職だからといって他の人に自分が劣っているとも思わなかったからです。
履歴書には、これまでの経験や自分の強みを自信をもって記載しましょう!
自己PRは夜職で身につけたスキルを書く
自己PRで書くことがないと思っている人に朗報です。夜職は接客経験とコミュニケーション力という強いスキルがあるので、自己PRはむしろ書きやすい項目になります。
なぜ接客経験とコミュニケーション力が強力なスキルになるのかというと、これらは実践でしか身につかないスキルだからなのです。
たとえば、資格などは勉強して試験に受かれば手に入ります。ですが、接客力は学んだだけでは動けませんし、上手にお客様とお話しすることもできません。
経験をつむには時間がかかるので、すでに接客力とコミュニケーション力を身につけている夜職経験者は、企業から歓迎されるスキルを所持しているということです。
一見、誰でもできそうな接客こそ人との対話というもっとも難しい業務ですので、最初から任せられる人材は企業にとってもありがたい人材になります。
自己PRこそ夜職経験者がもっともアピールできる項目ですので、丁寧に書きましょう!
志望理由は熱意をもって明確に書く
転職活動においてもっとも重要なのは、企業への志望理由を明確に伝えることです。
企業側からすれば会社に貢献してくれる人材を求めているので、志望理由が曖昧だと採用されにくくなります。
たとえば、「未経験者でもステップアップできる制度が充実している」「自分の興味のある分野に仕事として携われる」といったような、前向きでプラスな内容の志望動機が好まれます。
重要なのは、収入さえあればどこでもいいと受けとられないようにすることです。企業のホームページを徹底的にリサーチし、企業理念なども逃さずチェックしましょう。
細かい活動ではありますが、「貴社だから志望した!」という思いを伝えるためには、まず企業のことを調べ熱意をもった言葉で伝えることが大切です。
志望理由が明確になっているほど、採用への道はグッと近づいていきます!
夜職から昼職へ転職|成功率をあげるポイント
夜職から昼職へ転職するにあたって、成功率アップのポイントを5つ解説します。
これらのポイントをおさえるだけで、採用される確率が非常に高くなりますので必ず実践してくださいね。
- 希望の職種で役立つ資格を取得する
- 昼職にあった身だしなみを整える
- コミュニケーションスキルを活かす
- 金銭感覚をもどして収入面のハードルを下げる
- 人手不足の業界を探す
希望の職種で役立つ資格を取得する
転職においてもっとも有効的な手段が、希望の職種で役立つ資格を取得することです。
もちろん、闇雲に資格を取得すればいいわけではありません。就きたい職種をあらかじめピックアップし、転職活動と並行して資格取得を目指すのがベストでしょう。
たとえば、一般企業であれば業務において汎用性の高いパソコンスキル、外資系企業なら英会話やTOEICなどが評価されやすい資格になります。
夜職経験者であろうとなかろうと、資格は本人の努力で取得できるものです。今の自分に足りないと思ったものは、身につけてしまえばいいのです。
転職活動において就きたい職種が決まったら、取得できそうな資格にチャレンジしてみましょう!
昼職にあった身だしなみを整える
煌びやかな夜の世界で勤めていた夜職経験者は、身だしなみの感覚が違うことを意識し整えていきましょう。
夜職では自分が商品であり、アピールしないといけない場合がほとんど。反面、昼職は企業の商品をもっともアピールしないといけないので、目立つ方向性を変える必要があります。
昼職の身だしなみで重要なのは統一感や清楚感です。
たとえば髪の色が派手じゃないか?靴は企業が指定したものか?化粧は濃すぎないか?など、今までと少し異なる意識が必要になります。
ですが、近年だと一般的に派手と判断されなければオシャレの一貫として髪の色やマニキュアなど、細かいルールをひいていない企業は多々あります。
事前に応募する企業の情報を集め、好感のもてる身だしなみの準備をしておきましょう!
コミュニケーションスキルを活かす
夜職経験者の最大の武器はコミュニケーションスキルです。
夜職のなかでもホストやキャバクラなどでは、継続して自分宛てに来店してもらうために、お客様が何を求めているのかを会話からヒアリングする力が必要です。
このヒアリング力は昼職のお客様に対しても大きな力を発揮します。
筆者は夜職から飲食業に転職したのですが、お客様へのヒアリングとテンポの良い会話から売上販売数も伸びたことから、短期間で責任者に昇進しました。
筆者の例からも、飲食業や営業職では知識より人とのコミュニケーション力のほうが成果にも繋がりやすく、自分を売り出す力は多くの昼職で活躍できるスキルなのです。
転職活動におけるアピールポイントになりますので、コミュニケーション力は強くアピールしていきましょう!
金銭感覚をもどして収入面のハードルを下げる
夜職の収入は高くなる傾向があるため、生活基準があがってしまうことで金銭感覚が一般よりズレてしまう人がいます。この状態で転職活動をすると、昼職の給料では「暮らしていけない」と思うかもしれません。
しかし、給料を単純に高い低いで判断せずに考え方を変えるべきです。
ホストやキャバクラなどでは自分が商品だからこそ、磨けば磨くほど収入も伸びていきます。対して昼職は企業の商品を売る側になるので、自分自身を切り売りする必要はありません。
要するに、昼職と夜職の大きな違いは商品が自分ではなくなるということなので、今までと比べて自分の負担が少なくなり、楽に収入を得られるようになったぶん、収入が下がっただけと考えることが重要です。
無理に下がった収入で生活しないと!と思うより、思考の転換をするほうが心身への負担を和らげられますので、自然と金銭感覚をもどし収入面に対するハードルを下げていきましょう!
人手不足の業界を探す
転職先を探すうえでもっとも効果的なのが、人手不足の業界をみつけることです。
需要に対して供給が間に合っていない業界ほど、転職成功の確率はあがっていきます。
日本は現在高齢化社会と呼ばれるほど、高齢者の割合が多い国ですよね。この状態が続くほど、身体が自由に動かせない高齢者のサポートをする介護職は人手不足が増加します。
要するに、ロボットやAIで代替がきかず人間の力でないと対応できない業界こそが人手不足であり、昼職への転職を成功させる業界でもあるということなのです。
業界のリサーチをしつつ、自分のスキルが活かせる業界をみつけることで転職を有利に進めることができます!
まとめ|念願の昼職で転職を成功させ望む未来をつかみとろう!
夜職から昼職への転職において、おすすめの業界と転職成功へのポイントを解説しました。夜職経験者にはコミュニケーション力という強力な武器があることを認識し、ポイントをおさえた転職活動をすることで、成功率はグッと変わってきます。
夜職だからこそアピールできる材料を整理し、転職活動を成功させることで、今までと違う新たな生活スタイルを手にしましょう!